2012年 09月 26日
Music is Life そして、愛しの日常生活
それぞれの見方や価値観からの見解はあろうが、私は心から感動していた。
現世でおそらく最も長く真摯に、この曲を演奏してきて、隅々まで深く理解する希有な音楽家の奏でるベートーヴェンだったのだ。
そこには本当に大切なものだけがあった。
余計なものは拭い取られ、本来あるべき姿だけが繊細に神々しく存在していた、というのか。
もしかすると相当に追いつめられた時に、人はこの世界感を見るのかもしれない。
何にせよ、そう簡単に到達出来る領域ではないけれど、音楽を通じて、ここにまで手が届き、壮大な物語、或は人生が語られることがあるのだ、というようなことに思い至り、フィナーレまで真剣に聴き入った。
上の写真、演奏直後のシルバースタインに、『あなたの音楽にlifeが聴こえました』などという感想をいつもの早口で伝えたところ。
娘のヴァイオリンレッスンを通して、彼の言葉ひとつひとつを噛み締めようと改めて思うワカオ家である。
BSOの新シーズンも始まり、リハにコンサートに学生達のレッスン、その他雑用に走り回る。BSO以外のコンサートの連絡や準備も全てには手が回ってない!(すみません、まもなく)
娘もお稽古やプレイデート、様々なイベントがあって、娘専用スケジュールも真っ黒だ。
妻は妻で、娘とのヴァイオリン練習時間が楽しくてと言い、相変わらず熱心にピアノも弾いていて、新学期に備えている様子。
とにもかくにも、季節は爽やかな初秋のボストン、忙しくも『愛しの日常生活』が戻ってきました。