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MIT石井裕教授、ジャーナリスト菅谷明子さんご家族と過した大晦日

ホリデーシーズンもいよいよ終盤。
いつもなら元日のみ休日で2日から通常のボストンだけれど、今年は週末と重なり少々のんびりムード。

今年も、例年通りボストンポップス公演に忙殺されつつ、コンサートの無い夜は、我が家や友人宅、或はレストランで必ず誰かと会って食事をしてしたソーシャライズな日々。
もう一度年内に会っておきたい大切な人達と、たくさん飲み食べて喋ったーー。
只それだけで、振り返ると忘れ得ぬ思い出がいろいろと出来上がっているものです。
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2009年、大晦日の夜に我が家に来て下さったのは、マサチューセッツ工科大学教授、MITメディアラボ副所長石井裕さん、奥様でフリージャーナリスト、菅谷明子さんとお二人のお嬢さん。
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(写真撮影を嫌がった子どもたちが暴れてますが)

NHK番組「プロフェッショナル仕事の流儀」「夢の扉」など様々なメディアに登場され、七面六臂のご活躍を続けるコンピューター研究者の石井裕さん。
最先端のテクノロジー、環境と知性と努力から創出されるものには付随する膨大なるビジョン、コンセプト、エクスプラネーション・・・・と、「言葉」が尽きる事なくあり、片や「言葉」ではなく、音楽でどこまで表現出来るかが勝負の音楽家の私とは、共通する「言語」が見つかるだろうか。
もとより超アナログ人間だし。(苦笑)

なんて懸念はどこへやら、実際にはとても楽しいひとときとなった。
美味しいシャンパンを勢いよく開けながら、いつもなら独演会になりがちな私も石井さんの言葉に耳を傾ける。

例えば、資金調達(ファンドレージング)の話題。
石井さんは研究資金を集める為、ファンドレージングについての「あるべき姿」も考え抜かれている。
私も小規模ながら「日本ーアメリカ交流コンサート」や他の企画を続ける為のスポンサー探しは常に頭にあるわけで。
仲間から「出演かつ営業担当」などと茶化されつつも目指すコンサートの実現には自ら動くしかない。
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石井さんはおっしゃる。

《ビジョンに共感、感動してもらうことがスポンサー獲得の最大の近道。そしてスポンサーや投資家の痛みを知る、同じ価値観、パッションを持ち、関係を大事にする。信頼、期待を裏切らない努力は重要だ。》と。

言葉にされると非常によく分る。
私なりに決して信頼を裏切らぬよう、細心の努力を払っている方々のお顔が浮かんでは消える。

同時に「日本ーアメリカ交流コンサート」等プロジェクトにおけるビジョンは、よりはっきり打ち出したほうが良い、とも気付かされる。
音楽さえ良いものであればいい、ということとは別だと。
小さな活動の一つ一つが未来のクラシック音楽自体の存続、発展に不可欠であるというビジョンがあるか否かで表出されるものも違ってくる。

他にも
《本当の競争は100Mトラックを人より早く走る事ではなく、誰も分け入ったことのない原野、道なき道を孤独に耐えつつ全力疾走すること。観客も審判もいない。あるのは漆黒の闇と遠くに光る星、「ビジョン」だけ。その星に向って走り続けることが真の競争。》
なんてことを、熱く語られた。
繰返すけれども、言葉にされると目の前に情景が浮かぶが如く、分かり易い。

音楽家以外の方から刺激とエネルギーを受けたのは久しぶり。
新年への大きな弾みがついた。
道無き道でも何処へでも、思うところに行こうじゃないの。
今年も頑張ります。
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(子どもたちもすっかり仲良しに。また遊びに来てね。)
by wkboston | 2010-01-03 17:30 | ボストン生活